戦略的環境アセスメント(StrategicEnvironmental Assessment)
- 2005.08.29 Monday
- 19:55
環境アセスメントの一つの形態であるが、従来の手法のように個別事業ではなく、事業より早期に位置する上位計画や都市計画に対する環境アセスメントと位置づけられている。すなわち、事業に先立つ上位計画や政策などのレベルで、十分な環境情報のもとに環境への配慮を意思決定に統合するための仕組みであり、政策(Policy)、計画(Plan)およびプログラム(Program)の3つのPを対象とした影響予測評価を実施しようとする手続きである。
技術士一次試験建設部門〈2〉都市及び地方計画/建設環境ビオトープのデザイン
- 2005.08.04 Thursday
- 12:57
ビオトープによる保全措置は、生物側の条件を最大限に考慮するのが本来は理想であるが、現実には保全の規模や形状、特性について多くの制約を受けることになる。そのような限られた条件の中で、ビオトープのデザインを決定する目安として、Diamon(1975年)が次のような原則を提示している。 ビオトープをデザインするときは、
- 面積は広いほうがよい
- 面積が等しい場合は、分割されているよりまとまっている
- 分割しているときは分散させない
- 線上に配列するよりも塊状に集合させる
- 不連続な空間は、生態的回廊か飛び石で連結させる
- 空間の形態はなるべく丸い
この原則を要約するならば、多種に及ぶ生物の生息が可能な、多様かつ良質な空間を「より広い面積で、より円形に近い塊状に確保し、分離しているときは近接または相互に連携させる」ことが、理想的なビオトープの形状と配置ということになる。
技術士一次試験建設部門〈2〉都市及び地方計画/建設環境
三舩 康道, 新里 達也
世界遺産
- 2005.08.04 Thursday
- 12:44
地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から引き継がれた貴重な宝物。国際的に協力して守り、次世代に伝えていこうと、1972年のユネスコ総会で「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」が採択された。
文化、自然、複合の3種類の世界遺産があり、南アフリカ・ダーバンで開かれた第29回世界遺産委員会で24増え、総計812件となった。
このうち、自然遺産は161。地域別に見ると、アフリカ35、ヨーロッパ32、北・中米32、アジア29、南米19、オセアニア14の順となっている。
国別で、最も多く自然遺産を抱えるのは米国12(国境を越えた遺産2)。次いで、オーストラリア11、ロシア8(同1)、カナダ8(同2)、ブラジル7、英国、コンゴ、インド各5──の順。
自然遺産大国の米国だが、フロリダ半島南東にあるエバークレーズ国立公園は、周辺の都市化や農地化による生態系への悪影響などのため、93年に危機遺産に登録された。
また、アフリカにある自然遺産の4分の1は危機的状況にあると伝えられる。特に、コンゴの自然遺産5か所はすべて、地域紛争に伴う難民流入、密猟、森林伐採などのため危機遺産に登録されている。